写し鏡の月

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ランチの約束。 相手は10数年来の親友。 待ち合わせ場所のファミレスでコーヒーを飲みながら携帯片手に待っていた。 近づいてくる人影。 「超信じらんないんだけど!」 (いやいや。開口一番そのテンションの貴女が信じらんないんですけど?) 心の中で悪態をつきつつ、前の席に座った千景(ちかげ)を見やる。 「ちょっと聞いてよ!あ。でも先に注文するか!理緒(りお)は頼んだ?」 「まだ」 ってまぁとりあえずオススメランチを二つ頼み、私はお代わりのコーヒーと、千景は紅茶を取りに立った。 座り直すと、千景は話始めた。 「ここんとこ最高潮に忙しくてさ。彼も忙しいって言ってたし、お互い落ち着いたらゆったりしようって約束してたのよ。まぁ1ヶ月位が目処かな?とは言ってたんだけど、そろそろ仕事も落ち着きそうだし、あっちはどうかな?って思ってメールしたら返事ないし。残業してるとしても10時回れば一人だって前に言ってたから、電話してみたのよ。そしたらさぁ・・・」 「お待たせいたしました。」 丁度良いところでウェイトレス登場。
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