写し鏡の月

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二人の間に重苦しい時間が流れる。 あたしは一呼吸置いて口を開いた。 「あたし達付き合って一年ちょっと経つけど、彼女とはいつから付き合ってた訳?」 「え?いや・・・・・別に付き合ってるとか・・・」 「何それ?じゃあ海希は付き合ってもいない女を部屋にあげて、その女を部屋に残したままお風呂に入って平気なんだ。」 「友達なんだよ」 「じゃああたしの事彼女に紹介出来る?今夜も来るんでしょ?」 「来ないよ」 「じゃああたしを部屋にあげても大丈夫でしょ?海希の部屋に行こうよ。」 「部屋片付けてないし」 「あなた別に散らかしておく人じゃないじゃない?」 押し問答的な会話。 忙しいからって時間おいて1ヶ月。 その前3ヶ月は外で会ったりしてて、考えてみたら半年近く海希の部屋に泊まってはいなかった。
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