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今日は議題がないから会議はない、
半数の役員が集まっていて、各々自分の仕事をしている。
「佐々木先輩。昨日の議決の賛否、分かりますか~!」
書記の樹村さんが泣きついてきた。
って、確かに涙声だ……。
「えっと、賛成8反対3でしょ」
「あ、そうでした。ありがとうございます!」
教えてあげたら、今度は抱きつかれる。
「ちょっと、仕事が…。離れて!」
「いつもドジでごめんなさい!でもこれからもよろしくお願いします」
毎回、同じ様なことを聞いているような……。
四月末に、加瀬先輩が家の都合で退学してしまった。
その為行われた補欠選挙に、一年生の樹村さんが立候補し、当選した。
一年生がこの時期生徒会役員になるのは稀で、私にとっても初めての後輩だからと喜んでいたら、実は仕事でミスを連発する人だった。
副会長の古沢先輩曰く、『ドジっ娘萌キャラ』らしい。
私には意味が分からないけど、要するに『可愛い』ということらしい。
でも、可愛いのに違いなく、妹ある身でありながら、妹みたいでほおっておけないと思ってしまう。
しかし、樹村さんは私に対し変な感情を抱いているように思う。
そういうのを何て言うのかな……。
適切な言葉があると思うけど……。
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