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あの参観日の日、私は一緒に傘に入り手をつなぎ帰る親子をうらやましそうに見ていた。
少し涙目で帰っていたので、前が見えづらかった。
そのとき足を滑らせてしまった。
川の濁流に流されてしまったのだ。
母はずぶ濡れになった私を抱きかかえ病院に行ったが、間に合わなかったのだ。
「あなた、美華、優華…。」
そう母のすすり泣く声を聞きながら、全てを悟り、私は静かに部屋を出た。
「お母さん、私、天国でしっかりしたお姉ちゃんになるからね。ごめんね、お母さん…」
私と妹が天国へ行った日。あたたかく、眩しい日差しが差し込むそんな日。
それが私と母の終戦記念日だ。
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