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『なんでって、
今そのパソコンで飛行機のチケット予約に
来週は連休取ってるしわかるわよ。』
『…あっ、そうですよね。』
梓には何でもバレちゃうんだよね。
『お土産はーカニがいい!!』
楽しそうに話す梓に
旅行に行くんじゃないんだけどなぁと
思っていると
『旅行に行くんじゃないんだよなぁ?
佐々木?』
そう言いながら私の首に
腕を絡めてくるのは
『っ高嶋さん!?』
いきなりのことで顔が赤くなってしまう。
『ちょっとー!!
あたしの可愛い芽衣から
離れて下さいよー!!』
と無理矢理私と高嶋さんを
はがそうとする梓に
『へいへい』
とあっさり離れる高嶋さん。
さっきまでの密着から解放され心臓が
バクバクなのを落ちつかせる。
高嶋さんは私たちの上司で社内の
女の子たちに
イケメンと言われている人気者。
こんな人に絡まれると視線が痛いよ。
『まぁ、北海道に行くことには
変わりないし俺にも
お土産よろしくねー!』
手をヒラヒラ振りながら
去っていく高嶋さん。
それを見ながら梓はプンプンしている。
もしかして怒ってる?
何も言わなかったことに
怒ってるのかと思い
恐る恐る梓に声をかけてみる。
『………あ…ずさ…?』
『まーったく!!
高嶋さんいつも芽衣に絡むんだから!!
で、旅行じゃないってどういうこと?』
なんだ高嶋さんに怒ってたのか。
でもなんでだろ?
『芽衣聞いてる?』
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