夢と現実の狭間で

“いつも通り”

『あった…
なかった…

うーん、あったけど
何もなかったよ！！』

「意味わかんねぇ！！笑」

『あはは♪

そうだね、意味わかんないね！』

それ以上雅人は聞かない。

大事な事は
ちゃんとわかってくれて
余計な事は詮索しない。
これが雅人だ。

何度助けられただろう。

いつもはあまり長電話すると、真理子の時間がなくなるって言って、
そんなに長話はしないのに、
その日は真理子が眠くなるまで電話を切ろうとしなかった。

話が途切れる事もない。

真理子はそのまま
眠りに付いた。