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「まぁ、するにしても人が居るわけだし」
「え?」
ほら、とさっきまで寝ていた部屋を指さす。
チラ、チラ、と何回も俺達を見る勇者とマオ。
ばれたよっ、と言って扉を閉める。
「どうせくるだろ」
「そう、ね。お風呂くらい……明日に、一緒にどう?朝」
『入る!』
「……こいつ等込みじゃないと駄目っぽいけど」
暗いのでよく見えないが、ちらっと見える。
無表情の戦士が思いっきりマオを蹴り飛ばし、喧嘩に発展。
仕方ないので勇者に連れられて元の部屋へ戻り、俺はベッドに倒れ込む。
「疲れたー」
「ん、ご苦労様。今日は大変だったね」
「なんで二日連続もマトモに寝れねーんだよ」
「僕がキスしたから?」
「…………」
「あ、いや……ごめん。本当にごめん」
別にいいけどよ、と呟いて目を瞑る。
やっと寝れるか……外から破壊音が聞こえるけど気にしちゃいけないんだろう。
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