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「ヘルズゲートβ!」
俺の技により、戦士とマオがリビングの入口付近から玉座近くまで吹き飛ぶ。
……現在時刻は午前の4時過ぎ。
勇者と寝ていたのだが、轟音が聞こえてリビングまで行く。
するとところどころ壁が傷ついていたり血がついていたので、その血を追っていくと玄関でマオと戦士がケンカしていた。
止めようとしてとりあえず間に入り、リビングまで連れていったのだがまたケンカし始め、仕方なく吹き飛ばした。
「まったく、アンタ達なにしてるのよ」
ホラー映画もエンディング、母さんが立ち上がってテレビを消す。
気絶している二人に近寄り、頬をぺちぺちと叩いて起こす。二人には説教が必要だ。
「とりあえず、正座しろ」
「……はい」
「わかったよ、もう」
戦士はこんなに素直なのに、なんですぐマオに対してキレるんだろうか。
「頼むからもう少し仲良くできないか?」
「無理…………ただ、マオが私と僧侶が交わるのを認めたら怒らない」
「ぼっ、ボクが君に嫉妬して邪魔ばっかしてるとでも言いたいのかい!?」
「そんなことは一言も? まさか私の方がいい雰囲気だから嫉妬してるの……フフッ」
なんだとっ! と殴り掛かろうとしたマオの手を掴む。
薄暗いのでよく見えないが、二人とも顔に痣があったり切り傷があったりする。
「マオ、そんなにしてほしかったらなんでもしてやるよ。勿論戦士もだ」
「……仕方ないみたいな感じじゃ嫌だよ、ボクは」
「わかってる。なら大人しくしろ。次にこんなことすると罰を与えるからな」
「ばっ、罰!?」
「なにを期待した顔してるのかは知らないけど、『一週間口もきかない』だけだからな」
『……反省します』
しゅん、とする二人。
うんうん、扱い易くて助かった。
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