僧侶的好感度

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★ 「ヘルズゲートβ!」 俺の技により、戦士とマオがリビングの入口付近から玉座近くまで吹き飛ぶ。 ……現在時刻は午前の4時過ぎ。 勇者と寝ていたのだが、轟音が聞こえてリビングまで行く。 するとところどころ壁が傷ついていたり血がついていたので、その血を追っていくと玄関でマオと戦士がケンカしていた。 止めようとしてとりあえず間に入り、リビングまで連れていったのだがまたケンカし始め、仕方なく吹き飛ばした。 「まったく、アンタ達なにしてるのよ」 ホラー映画もエンディング、母さんが立ち上がってテレビを消す。 気絶している二人に近寄り、頬をぺちぺちと叩いて起こす。二人には説教が必要だ。 「とりあえず、正座しろ」 「……はい」 「わかったよ、もう」 戦士はこんなに素直なのに、なんですぐマオに対してキレるんだろうか。 「頼むからもう少し仲良くできないか?」 「無理…………ただ、マオが私と僧侶が交わるのを認めたら怒らない」 「ぼっ、ボクが君に嫉妬して邪魔ばっかしてるとでも言いたいのかい!?」 「そんなことは一言も? まさか私の方がいい雰囲気だから嫉妬してるの……フフッ」 なんだとっ! と殴り掛かろうとしたマオの手を掴む。 薄暗いのでよく見えないが、二人とも顔に痣があったり切り傷があったりする。 「マオ、そんなにしてほしかったらなんでもしてやるよ。勿論戦士もだ」 「……仕方ないみたいな感じじゃ嫌だよ、ボクは」 「わかってる。なら大人しくしろ。次にこんなことすると罰を与えるからな」 「ばっ、罰!?」 「なにを期待した顔してるのかは知らないけど、『一週間口もきかない』だけだからな」 『……反省します』 しゅん、とする二人。 うんうん、扱い易くて助かった。
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