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「なにしてたの?」
「ギャルゲー」
ギャルゲー、かぁ。
そういや僧侶から見て僕達はどれだけ好感度あるんだろうね。
僕達から見たら大体限界突破してるけど、彼から見た場合そうでもないかもしれない。
センちゃんは限界突破っていうか突き抜けて見えないとこまでいってそうなんだけどね。
「落書きしにいこっか」
「いいわね。起こしたら罰ゲームで、脱ぎましょ」
はたして罰ゲームなのかどうかは謎だったが、とりあえずリビングに向かう。
すると入る前に、キッチンで誰かが立っているのが見えた。
「あらあら、起きてるじゃない」
残念そうに僧侶に近づいていく日月ちゃん。
近くまでいってもまだ気づいていないようで、なにかを作ってる。
「する……?」
驚かす? と解釈していいのだろうか。
作ってる途中で、可哀相だからあんまり気が進まないんだけど。
「…………やっぱり早起きっていいよな、勇者」
いやいや、化け物か君。2時間しか寝てないのに起きるってどんな体してんの。
あ、よく見たらシチュー作ってる。クリームシチューじゃん。
「てか全然眠くないんだけども、お前等何もしてねーよな?」
フタを閉め、振り返る。
隈とかも全然できてないし、いつもの顔。んー、やっぱり格好いい。
「そんなことできないよ」
「そっか。じゃあ……暇だしポーカーでもやるか? お前等が負け越したら僧侶信教に入れ」
そう言って机の上のトランプを取った僧侶。
まぁ、格好いいけども本当に馬鹿、この人。
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