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「戦士はお前や母さんと違って清純なんだよ」
「くうちゃんは?」
「くうちゃんは…………うーん、恐いから無理」
「知ってた」
勇者に振られて咄嗟に答えたが、見逃してくれた。
昔は恐い、みたいなことを言うだけでキレたりしたがくうちゃん。
今は丸くなったもんだ……茶を不味くしたくないだけかもしれないが。
「でもくうちゃんの胸は柔らかいな」
「…………死ぬか?」
「いや、何も言っていなかった。そういうことにしてくれ」
思いっきり睨まれた。うん、まだ恐かった。
……それにしても、この面子は静かだ。
後ここの住人は一人だが、ダーマ神殿を見つけられたのだろうか。
「なんで転職は人間限定なんだよ、ちくしょぉぉぉぉっっ僧侶かかってきやがれっ!」
……出掛けていた人達が帰ってきたようだ。
叫んだのは竜王の名を冠する金髪お姉さん、ハル。
進化するとハルグレイモンになると予測されている(俺に)が、彼女はこの城の主の魔王と……
「やめなさい、みっともないわよ……もう神官は屠ってきたから」
恐い発言をしたこれまた髪の長いお姉さん、海王の友人。
二方はお偉いさんらしく(まったくそうは見えないが)それぞれの城を持っている。
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