紅い鳥のEinfuhrung

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しかしまあ。 俺がそんな風に呼ばれているのにだって理由はある。 そりゃあ小さい頃から天文学や心理学とかに手を出してたらそう呼ばれても仕方がない。 ふと。 アイツと星を見た日を思い出した。 「そうえば。最近、星見てないな……。」 「…見る時間なんてないでしょう? 貴方は一国の王で、今は各国の力関係が崩れかけているのですから…。」 「…レムス……。」 レムス・レオン・フォン・ロトフォゲル。 我がロットヴォゼル王国の長きに渡る歴史上最強と謳われる騎士。 その戦歴は正に圧巻。 先の大戦。 大国ゲルバルタールとの海戦では、海上戦を得意とする相手国の艦隊約300隻の内1/3に相当する約100隻を沈めたという。 この事について聞けば、 「陛下への忠義と、後は気合いです。」と割と真顔で返された。 この大戦の他にも数々の戦歴を残しているレムス。 今では隣国グルンヘルシェル帝国の先代皇帝、武勇王ヴェテラニヤの再来と言われている。
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