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まあ確かに、
「国なんかよりも君を優先する」
だなんて如何にも
お姫様は好きそうなものだからな。
けれど残念ながら余所の国のお姫様なんてぶっちゃけ興味がない。
「…陛下。そろそろ、かの者は誰なのか、教えてくださいませんか…?」
「………。」
「っ陛下!! あの時の約束をお忘れですか!? 私が騎士になり、その騎士団の長になったら…!」
「レムス。たとえレオンでも、今は話したくないんだ…。」
「陛下は私が聞いても…! 他の者が聞いても、いつもそれしか言ってくれないじゃないですか!!」
「レオン………。」
「っ!! …失礼します…!」
そう言い席を立ち部屋を出るレムス。
怒らせてしまっただろうか?
甘いものは苦手と言いながらも食べきられ、パンケーキのいなくなったレムスの分の皿を見つめる。
けれど、怒らせたとしても……。
そう。
たとえレムスがレオンでも、
まだ言いたくないんだ。
「ロルフ兄様!」
そう言って笑う幼いレオンの顔が脳をよぎった。
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