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残り香
高いビルに囲まれた道
天に焼かれたアスファルト
目の前にあるものが
この世の全てと感じるとき
隣りの席の温もりを
手をかざして思い出す
その笑顔のある場所を
見つめる瞳になにが写る
夕べ感じた心地良い温もり
交した甘いささやき
独りになり身に染みる
今となっては全て幻
初めて見たとき
恋に落ちるなんて知らず
好きだと気付いたとき
愛し合うなど思っていなく
一緒になったとき
離れることはないと信じ
ともに過ごした日々
引き裂かれるのを恐れた
孤独に蝕まれる心
腕に残る柔らかい肌
記憶になった大好きな声
忘れたくない甘い薫り
全て過去にしまって
次に進むといくら決めても
気付くときはまた同じ思い
蘇るのを待つときが過ぎる
孤独とともに過ごすとき
君は誰と過ごし何思う
思い出の詰まり過ぎた部屋
戻ることのなぃ場所
いたずらに残された
君がここにいた証
悲しいのか嬉しいのか
ただ雫がホホを濡らす
夕べ感じた心地良い温もり
交した甘いささやき
独りになり身に染みる
今となっては全て幻
今ここに存在するもの
行けなかった僕と
楽しい日々の亡骸
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