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沙耶の望むものは何なのか……俺は頭を捻った。
金で買えない……つまり俺の命では釣り合わないもの?
「金で買えなくても、協力できるかもしれん。何が望みか言ってみろ。」
沙耶は目線を逸らし、もじもじしながら答えた。
「私は……私の望みは………
部長とずっと一緒にいたいということです。
会社の中だけでなく、部長と……人生を共に歩みたい……と………。」
俺は驚いた。
沙耶の望みは、俺だったのだ。
俺の寿命では叶えられない望み……
しかし、俺が叶えてやることができる望み。
沙耶の告白に胸が高鳴った。
今まで部下として見てきたつもりだった。
しかし、俺の心にも沙耶のと同じ気持ちが芽生えていることに、今ようやく気がついた。
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