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「ま、まって…」
私の言葉に自転車が急ブレーキをかける。
「次はなに?」
「…………距離をおこうって…脩さんが…だから…もう、いいよ。戻ろう?」
泣いてしまいそうで、健太のシャツを掴むと、健太は私のおでこを叩いた。
「ったぁ…」
「元彼に弱いところ見せない。」
「ぇ?」
「いいか?彼奴、本当にムカつくけど、好きな人と別れるのに一人で行くバカどこにいるんだよ。」
「で、でも。」
「黙って、会え。そしたらお前もなんか伝えられるだろ?」
「嫌われたんじゃないの?」
「……ヒヨをよろしくなんて言われた俺のみにもなってみろ。」
そういって、健太はまたペダルを漕ぎ始めた。
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