八月:相談

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皆のところに戻ってくると、顔色の悪さを全員に指摘された。 「イヤー呑みすぎたみたいでなぁ。」 俺は笑ってごまかした。 「そうそう、さっきみんなで決めたんだけど、タッキーには2曲作ってもらうことになったから。」 石下がさらりと言うので、 「そうなんだ。分かった。」 と安請け合いしてしまった。 「ってちょっと待てよ!」 という俺の声は、もはや聞き入れられなかった。 「というわけで、一曲は、田野下よ永遠なれ、もう一曲はフルートとチューバのデュエットで、愛の田野下プレリュードな。」 和泉が曲の概要を説明した。ちょっと意味不明だが。 「しかしなんでフルートとデュエットなんだ?」 俺はふと疑問に思ったので聞いてみた。 「あくまでタッキーをメインにしないためだよ。学生とのデュエットっすてなんか萌えるだろ!それに、フルートならタッキー詳しいだろうし。」 大州はさも当然かのように説明した。 「いいなぁ。いつか組曲飯田も作ってよ!」 飯田はテーブル越しに肩パンを食らわした。 「地味に痛いな。」 俺は呟いた。 会計を済ませ、この店をでた。時刻は午前3時をまわっていた。とりあえず俺は急いで2曲作らないといけなくなったわけだ。 フルートとのデュエット、いつかエリと二人で吹けるといいな。
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