夏の始まり

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「英里さー」 「……うん?」 帰り道。 いつもあたしの隣を歩いていたのは優希だ…なんて考えていたら、 晃平の声にハッとする。 そうだ、今送ってくれているのは晃平。 …優希じゃない。 「お前…明日本当にいいの?」 「なんで?」 言い出したのは晃平じゃない。 「いやさーやっぱり…キツくねぇのかなって」 なにがどうキツイのか、までははっきりとは言わない所に晃平の優しさを感じる。 「大丈夫だよ」 あえて私も伝えることはこれだけ。 「そっか。…あー!焼肉食いてぇ!」 「あはは、何急に!」 ぎこちない優しさが今は嬉しい。
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