一、不審な女

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……小坂井さんがずっと喋るから… 俺の喋るタイミングがないだけであって 別に俺が全く喋らないわけでは… あれ…? 「……」 「……」 「……」 「――あ、あたしんちここ」 「…ここ?」 「うん、ここ…だけど」 「俺んちもこの辺…」 「え?うん。知ってる」 「……」 「だって同じ中学じゃん」 「……」 「え?知らなかった? 確かにクラス一緒になったことないけど」 「知らなかった…」 「うん。中里くんだからしょうがない」 俺だからって、失礼な女だ。
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