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「なぁ、中里」
「うん」
「俺さ、好きな子いるんだ」
「そーか。」
「え?興味とかないの?」
「ない」
「いやいや。シャイな俺が勇気を振り絞って好きな子の話題を出したのにその反応はどうよ
友達としてどうなのよ」
「…じゃぁ、誰が好きなの」
「じゃあって何!
中里は俺に興味なんかないんだ!酷いや!」
「…麻生、暑苦しい。」
「暑苦しいって!お前、客にはぬるい麦茶しかださねぇくせに自分はアイス食ってるし!」
「……え?アイス食べたいの」
「え?いや、どっちかっていうと食べたいかな…って、アイスはどうでもいい!」
「まぁ、どちらにせよアイスはコレで最後だからあげられないけど」
「くれねーのかよ!」
―――中学二年生、夏
クラスで比較的一緒にいることが多かった麻生がどうしても俺にしかできない相談があると家に押しかけてきて
その相談というのはどうやら麻生の好きな子の話らしく。
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