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麻生がやっと小坂井さんの手を離す。
このクソ暑いなか無駄な力を消費してしまった
「……あ、」
「……なに？」
「…中里くん」
解放された小坂井さんは嬉しさのあまりか
軽く泣きそうな顔になって
「ありがとう…」
お礼を言ってくる。
「…ん」
そんなに麻生に手を握られるのがイヤだったのか
可哀想に
「……あの」
「なに」
「な、中里くん」
というか
小坂井さん
顔、紅すぎじゃね？
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