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俺はいつの間にか走り出していた。
振り返るとアイツもこっちに向かってきた。
駄目だ、追い付かれる!!
「おい!伏せろォ!!」
「へ?」
そんな声と共に、パァンと乾いた音と共に、頭上を何かが通り過ぎた。
そして…
ドゴォ…ン…。
「うわぁ?!」
轟音が背中で鳴り響いたと思ったら、爆風が背中を押し、俺は映画に負けないくらい吹っ飛んだ。
轟音のせいで耳鳴りするし、頭を打ったのか目の前はチカチカして、まだ頭がグラグラする。
「大丈夫か?!」
「はぁ、なん…と、か―――?!」
伏せていた顔を上げると、目の前には今朝、俺を睨んでいた女の子が立っていた。
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