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そこは真っ白な世界だった。
音もなく、白い空間が広がっている。
どこまで続いてるのだろうか。
「静かなところだろ?」
アリアは歩みを止め、振り返って言ってきた。
「あぁ…。此処は?」
「此処は常世と言われている。」
「そういえばさっきもそんなこと言ってたな。常世ってなんだ?」
「パラレルワールド、三千世界…。あらゆる世界に繋がった異空間。まぁ、狭間って感じかな。」
狭間か……さっきの扉と鍵が入り口だったのか。
「ってことは、今から他の世界に行くのか?」
「あぁ。君は物分かりが早くて助かるよ。」
「どうも。でも、その世界にはどう、行くんだ?さっきの扉は閉まっちゃったし。」
「これを使うんだよ。」
そう言って、アリアは先程の鍵を取り出した。
「へぇ、万能なんだな。」
「これは神が作り出した道具だよ。」
さっきから神、神って…
「なぁ、その神って何なんだ?」
アリアは、ハァ…と溜め息をついた。
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