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「だって、アレ痛いし。重いし、臭いし。」
鳴海は前に剣道をしたことがある。
でも、散々だった。
袴に躓いて転ぶし、面を軽く射れるだけで、痛いって泣くし。
「痛いのは、防具の付け方が下手か、当たり所が悪いだけ。重いのは気のせい。臭いんなら洗え。」
「め、滅茶苦茶だな。」
ま、いいじゃん。
俺らは可笑しくてクスクス笑った。
「おぉーい!お前ら急げー!!閉めるぞ~。」
生活指導の先生が校門の前で叫んでいる。
もう、そんな時間だったのか?
隣を見ると鳴海は携帯で時間を確認していた。
「マジだ、やばっ…こんな時間!!」
鳴海はそう言うと、小走りで正門まで駈けていった。
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