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「俺も行かないと…。」
鳴海に追い付こうと足を踏み出した。
ゾクッ…
「?!」
その時、背筋を冷たい物が走り抜けた。
殺気?!
感じた瞬間、まるで時間が止まったかの様な錯覚に陥った。
「なっ…ぁ。」
体が動かない。
俺はゆっくりと首を後ろに動かした。
体が重い。ギシギシ音をたてている。
振り返ると、少し離れた場所に、一人ポツンと佇んでいる少女がいた。
異様な雰囲気を放っているため、すぐわかった。
彼女から呑み込まれそうな程の殺気は溢れ出ていた。
足はすくみ、冷や汗が俺の体を濡らす。
何なんだ、アノ子。こんな重い殺気を、あの子が??
俺はどうしようもできないまま、固まっていた。
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