赤い雄志

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颯は中学二年生の8月、転校生として僕のクラスやってきた。 最初見た印象は"不良"だった。 髪は真っ赤で荒れてるし、シャツは出てて荒れてるし、ポケットに手を突っ込んで、異様に険しい顔をして、 本当、荒れている。 当然ながら上級生には目を付けられ、呼び出しを食らう始末。 返り討ちにしていたが。 もう少し抑えれば目を付けられないのに… 転校して来てからの数日、そんな事ばかりしか思わなかった。 ヤケに怖く、近付くなオーラを出しまくってては誰も声を掛けないのは当然。 皆心の中で思うだけ、そして僕もその1人。 あぁ、後もう一つ。 顔は酷く端正で綺麗だなって思ってた。
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