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”仲良し”は、マズい?マズくない?
「えーと、うちは両親いないから父親代わりなのもあって、普通よりは仲が良いかも」
「いいなぁ。わたしも篠原先生みたいなお兄さん欲しい」
ホントに羨ましそうな目で見られて、
つまり、それは”仲良し兄妹”に見えたって事で良いんだよね?
ホッとした。
そうだよね。普通に考えて私とユキに何かあるなんて思わないよね。
安心したけど、なんだか面白くない・・・。
複雑な気分で歩いていると、ユキがいきなり立ち止まって振り返り、アキちゃんに紙を差し出した。
「瀬戸さん、これを生徒会室に持って行ってもらえますか?」
「あ、はい!」
「お願いします」
受け取った紙を持って歩いて行くアキちゃんを見送って、また歩き出したユキの背中を追いながら、
ふと、素朴な疑問が浮かんだ。
・・・なんでユキがアキちゃんの名前知ってるの?
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