48人が本棚に入れています
本棚に追加
「私、その方と結婚なんてしません」
「・・・・・・姫、聞きなさ」
「しないったら、しない!!!」
――バンッ!!!――
お父様は、床を叩いて私をじっと睨んだ。
「勝手に決めたのは悪かったが、話を聞いてくれないか」
口調は優しかったけれども、顔の表情と声色から怒っていることは明らかだった。
お父様が怒っているため、これ以上言うことなんて出来ない。
仕方なく私は
「・・・はい」
と返事をした。
その返事にほっとしたのか、お父様は、はぁ、と一息ついた。
「そうだな・・・何から話すか」
顎に手をやりながら、何を話すか思案した後、お父様は話し出した。
最初のコメントを投稿しよう!