恋愛は二次元で充分です。

彼との距離は何センチ？

もごもごと口を動かし、口の中のおむすびを飲み込むと、

「できれば、『はい、あーん❤』って言って欲しいな」

私、この人に悶え死にさせられるんじゃないかな？

もう、こうなったらヤケよ。誰か帰って来ない内に早く食べさせちゃおう！

「佐東さん！」

「はい！」

私の妙な迫力に押されたのか、椅子の上で姿勢を正した佐東さん。

「はい、あーん」

さすがに語尾にハートマークは無理でした。