お化け屋敷と見えない少女

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梔子「お願い、ここから出して! あたしは自分の家に帰りたいの!!」 死神「……それは出来ないんだ。ごめんよ」 梔子「な、なんで!? 死神でしょ。そのくらい……」 死神「キミをこの場所に縛りつけているのは、キミ自身の未練だ」 死神「ボクはそれを強制的に切り離すことは出来る」 梔子「それなら!!」 死神「でも、それをしたらボクはキミをあの世に寄り道することなく連れて行かなければならないんだ」 死神「それこそ、キミは永遠に家に帰れなくなる」 梔子「そんな……」 柊「……思い出した」 死神「ん?」 柊「お化け屋敷の少女だ」 死神「それは?」 柊「今日の帰りがけに橘が言ってたんだよ。ちょっと前からお化け屋敷に出るって噂の幽霊だ」 柊「軽く聞き流してたけど、コイツがその幽霊なんだろう」 死神「ふむ、その詳細は?」 柊「聞き流したって言ったろ? 聞いてねぇよ」 死神「キミは全く。霊が見えるんだからそういう事をもっとしっかり……」 柊「本当にいるとは思ってなかったんだよ。うるせぇなぁ」
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