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―― 昼休み ――
橘「……で、俺を誘った理由は?」
柊「単刀直入に言うぞ。オマエが昨日言ってた"お化け屋敷の少女"について知ってること全て話せ」
橘「興味無かったんじゃないのか?」
柊「湧いたから聞いてんだろ」
橘「……居たのか?」
柊「居た」
橘「なるほどな」
柊「時間がなくなる。とっとと話せ」
橘「まぁ、俺もちょっと聞いたくらいだけど……えーっと、たしか首吊り自殺した女の子の幽霊が出るだったかな」
柊「自殺?」
橘「おぉ。確か今年の始めくらいだったかに首吊り自殺がその屋敷であって、その女の子の幽霊だっていうのが専らの噂だ」
柊(自殺か? 死神の話じゃ事故か他殺の可能性が高いって言ってたが……)
柊「本当に自殺だったのか? なんか殺人事件とかの噂は?」
橘「殺人事件って……こんなでかくもない街でそんなんあったらもっと世間が騒いでるだろ」
橘「ニュースでは屋敷にたむろしてた不良が首吊り自殺した少女を見つけて警察に通報」
橘「警察の捜査の結果、少女の自殺と断定……だったかな」
柊(今どきの警察が捜査で他殺と殺人を間違えるとは考えにくいか……)
柊(となると梔子は本当に自殺したってことになるが、それだと死神の言ってることと矛盾する)
柊(……わっかんねぇな)
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