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「ん?あぁ、またあいつか。多分こっちだろう。ほれ」
「なんで吐き出し窓とカーテンの間になんているんだ?」
「さぁな。一人が好きなんだろうよ。こいつ一匹だけいつも離れているんだ。一匹狼…違う、一匹犬だな。」
「なんかこいつだけ顔も模様も違うな…。よし、こいつにしよう!」
「そんな変わった奴でいいのか?」
「変わった奴だけど、わしがもらってやらにゃ他の人はもらってくれんだろう、こいつはなんだか強そうだしな!」
「そうか、お前がそういうならそれでいい。ただ生物(ナマモノ)だから返品不可だぞ。」
「わかっとる、わかっとる。ほれ、ちび助、こっちゃ来い。」
抱き上げられた仔犬は尻尾も振らずおじいさんの腕の中でふんっと鼻息を飛ばした。
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