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「あーーうるせぇーー!!」
心結のあまりの声のデカさに、拓哉は耳を塞ぎながら離れた。
「おまえも少しは学習したらどうだ?俺に逆らうとどうなるかくらい分かるだろ」
「だ、だって~~~」
「なんだよ、名前で呼ぶくらいどうってことないだろ?けど実はそうじゃなくて、わざと俺に逆らってハグしてもらいたいとか?」
心結を見つめる拓哉の目が妖しく光った。
心結はブンブンと大きく首を左右に何度も振った。
冗談は止めてよ!
何で私が・・・・。
濡れ衣をきせられた心結は面白くなかった。
そんな心結に拓哉は容赦はしない。
「ほら。呼べよ心結!」
ジロリと妖しい視線を投げると、悪魔のように囁きかける。
「ううっ・・・、た、拓哉君」
「ふんっ、やればできんじゃん!」
拓哉は鼻で笑うと、心結の頭を優しく撫でた。
いつか絶対仕返ししてやるんだからーーー!
心結は携帯電話をポケットに入れながら、心の中で舌を出した。
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