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「俺たちってさー、どっから見てもカップルに見えてるよなぁ!そうだろ心結」
拓哉は笑いながら、繋いだ手にギュッと力を加えた。
私に「うん」と言わせたいの?
心結は少し戸惑いながら、
「う、うん、そうだね」
と、目を泳がせていた。
拓哉君にはなるべく逆らわないようにしなきゃ。
とにかく今は小説を書くことだけに集中しないとね。
小説のためだと思えば多少の我慢はできるもん。
心結はそう思いながら、じっと下を向いていた。
すると───
「ひょっとしてドキドキしてんの?」
心結が恥ずかしがっていると勘違いした拓哉が、意地悪っぽく尋ねた。
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