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それから二人は心結の家に着くまでの間、ずっと手を繋いだまま無言で歩いていた。
季節柄、太陽が沈むのが早く、すでに辺りは薄暗くなり始めていた。
今まで一人寂しく帰っていた帰り道が、最近はなんだか楽しい。
これって拓哉君のおかげだよね。
だけど私たちは本物の恋人じゃない。
でも、私が感じている今の気持ちはすべて本物。
胸がキュンとしたり、切なかったり。
時には腹が立つこともあるけど、本当に心から感謝してる。
ありがとう拓哉君。
その恩に報いるためにも、頑張って恋愛小説書くからね。
もうすぐ連載開始できそうなの、待ってて!
僅かではあるが、心結は手ごたえを感じていた。
道のりは困難かもしれない。
けど心結は確実に前に向かって進もうとしていた。
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