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へぇ~ここからだと図書室がよく見えるんだな。
始めて見る光景に少し感動しながら、拓哉は図書室をまじまじと見つめていた。
でも、ここで何を山野は見てるんだ?
拓哉は図書室を凝視し続けた。
そんな拓哉の前で、心結が急にポケットから携帯電話を取り出した。
山野は図書室の写真を撮っていたのか?
って、そんな訳ないよな?
だったらやっぱり・・・・男か?
拓哉は急に妙な胸騒ぎを覚えた。
胸の辺りがズキズキと痛み、頭もクラクラと眩暈に襲われそうだった。
けど、真相を確かめたい一心で、拓哉は両手を固く握りしめると、更に目を凝らした。
くそっ、一体どいつなんだ!?
拓哉の目には、本棚の前に立つ数人の生徒の姿が映っていた。
その生徒たちを拓哉は必死に目で追うのだが、これではらちが明かない。
その一方で、心結は写真を撮ることに夢中で、拓哉の気配に気づきもしない。
そのことが一層拓哉をイラつかせ、拓哉は心結にまた一歩近づこうとした、その時だった──
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