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よしっ!これならいける!
拓哉の頭の中に、突然ある作戦がひらめいた。
俺がケータイを返す時、中を見てしまったことを詫び、山野が携帯小説を書いていることを知ってしまったと話す。
驚く山野に俺は、恋愛小説を書くことを勧める。
しかし山野は書かないと言うだろう。
そこで俺は、恋愛のアドバイスをするからと山野に詰め寄る。
俺が恋愛経験豊富なことくらい、たとえクラスが違っていても知っている筈。
だとすれば、こんなにたくさんの読者から恋愛小説を熱望されている山野のことだ、きっと俺の話にのってくるに違いない。
それから後は、俺の力で山野を振り向かせればいい。
大崎なんかに負けてたまるか!
絶対に心結を振り向かせてみせる!
今この瞬間から、拓哉の壮絶なるドラマが幕を開けた。
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