2935人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねえ、拓哉君もよくここに来てたの?」
一息ついたところで、心結が質問を投げかけた。
「うーーーん、どうだったっけ?」
コーラを飲みながら、とぼける拓哉。
記憶喪失?そんなわけないよね。
もったいぶってないで教えてよ!
けど拓哉はコーラを飲むだけで、なにもしゃべらない。
そこで心結は別の質問をすることに。
「その時彼女と過激なことしたの?」
「バーーカ」
拓哉はそう言って、心結のおでこを軽く叩いた。
「ひっど~い!」
おでこを押さえながら文句を言う心結。
「ひょっとして心結もして欲しいのか?」
心結の顔を覗きこみながら、拓哉の口がニヤリと上がった。
「そんな訳ないでしょ!」
「遠慮すんなって!教えてやるよ、どんなことしてたか」
拓哉は目を妖しく光らせると、心結の肩をガッシリと掴んだ。
と同時に、心結は拓哉の胸へと強引に引き寄せられてしまった。
「ちょ、ちょっと冗談は止めてよ!」
必死に拓哉から逃れようとする心結。
けど──
「俺に逆らうと、どうなるか知ってるよな」
拓哉の低い声が心結の耳に重く響いた。
最初のコメントを投稿しよう!