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実際、心結は抵抗を止めなかった。
ウソだろ?
半信半疑の拓哉。
だったら俺だって止めねーよ。
拓哉も手を緩めることは決してしない。
その結果、負けた心結は目をウルウルさせながら拓哉に哀願してきた。
「ったく・・・」
思わず拓哉は心の声をそのまま口に出てしまった。
ハッと驚く拓哉。
しかし心結は、動揺しているせいか気づいてはいない。
あーーー暑い!!
慌ててネクタイを緩めた拓哉は、興奮冷めやらぬまま話題を変えた。
「あれくらいならいいだろ?」
あるカップルの彼氏が、しきりに彼女の髪を撫でていた。
その二人の顔は、すぐにくっ付いてしまいそうな程の超至近距離。
拓哉はドキドキしながら心結の返事を待った。
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