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しかし心結の返事は──
「へぇーー、拓哉君ってあんなことしてたんだ~」
心結のふざけた返事に、完全に調子を狂わされた拓哉。
心結の奴ふざけやがって!だったら俺だって!
拓哉はおもむろに心結の長い髪の毛を指ですくった。
途端に赤くなる心結の顔。
「そんな顔すんなって」
心結の仕草が拓哉の男心をくすぐる。
拓哉は思わず手を伸ばし、心結の赤く染まった頬に触れた。
すると、拓哉に訴え掛けるように、心結が上目づかいに見つめてきた。
「大丈夫か?」
困惑する心結に、優しく声を掛ける拓哉。
って言うか、俺自身大丈夫なのか?
心結だけじゃない、俺だってすごく刺激を受けているんだぞ!
拓哉の心拍数は猛スピードで加速し続けている。
どうやら心配なのは心結だけではなさそうだ。
「俺だってドキドキしてる」
拓哉はそう言うと、心結の頭を自分の胸元に引き寄せた。
目を白黒させながら拓哉の胸に耳をあてる心結。
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