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あれっ?心結が急に大人しくなったぞ。
マジかよ、ホント分かんねー奴。
けど俺の方が先にどうにかなりそうだな。
一足先に限界をむかえようとしていた拓哉の目の前で、心結が何食わぬ顔で氷を頬張っていた。
ったく、人の気も知らねぇーで。
「いいよ、俺が行く」
自分でジュースを買に行こうとする心結を制すと、拓哉はすっと立ち上がった。
ふぅ~、少し気分転換して来るか。
拓哉はポケットの小銭を確かめながら、再びカウンターに向かって歩き出した。
俺は心結にちゃんと刺激を与えてるのか?
カウンター越しにちらっと心結を振り返る拓哉。
頬に両手をあて恥ずかしそうに俯く心結に、トクンと拓哉の胸が疼いた。
かなり効いてるみたいだな。
今に見てろよ心結!
絶対に俺を好きにさせてやるからな!
そしたらまたここに来よう!
けど、その時は一切手加減なしだからな!覚悟しとけ!
拓哉は目から妖しい光を放ち、口元には笑みが零れていた。
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