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「心結たちどうなっちゃうの~」
「やっぱ最悪の結末は避けられないのかなぁ」
心結のまわりに暗い空気が漂い始めた。
ため息交じりに語り合う依理子たちの様子は、まるで自分の事のように真剣そのもの。
だからと言って真実を話すこともできず、心結は黙って下を向いていた。
でも・・・・、もしそうなったら恋愛のレクチャーも終わっちゃうのかな?
心結の胸がチクッと痛んだ。
だったら私は小説を書くことができなくなっちゃうの?
えーーっ、そんなの困るよ~~~~。
「はぁぁぁ~~」
たちまち不安に襲われる心結は、思わず深いため息を吐いた。
「ちょっとヤダー、ごめんね心結」
自分たちの勝手な憶測で、心結を落ち込ませたと勘違いした依理子たちが、一斉に心結を慰め始めた。
謝るのは私の方だよ、みんなごめんね。
すっかり食欲をなくした心結は、食べかけのお弁当箱にフタをした。
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