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「じぁー行こうか」
そう言って拓哉が心結の手を掴んだ。
「わぁー冷たっ！おまえ一体いつから待ってたんだ？」
拓哉は驚いた顔で、心結の冷たい手の平を擦った。
「わ、私もさっき来たばかりだよ」
すぐにバレそうな言い訳をする心結。
なのに拓哉は、いつものように追及してはこなかった。
それどころか───
ポンポンと心結の頭を優しく叩き、
「行こう」
と、ニッコリ心結に微笑んだ。
てっきり嘘ついたからお仕置きとか言って、ハグされちゃうのかと思ったのに・・・・。
笑ってるなんて信じられない、変な拓哉君。
心結は困惑していた。
けど、拓哉の手がとても温かくて、心結の心は次第に喜びで満たされていった。
そして拓哉の優しさが、心結の心と身体を温めてくれるのを感じていた。
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