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食べ放題の店に到着した4人。
時刻はお昼だけあって、店内はかなり混み合っていた。
「よかったですね、席空いてて」
隆子が声を弾ませながら言った。
心結たちは窓際の席に荷物を置くと、早速料理を取りに向かった。
和洋中の料理に、様々な種類のデザート。
どれもおいしそうで、目移りしちゃう!
心結は料理たちを前に、目を輝かせた。
その後テーブルに戻った4人。
「京一郎、おまえそんなに食えるのか?」
京一郎の山盛りの皿を見て、拓哉が吹き出した。
「ホント京ちゃんて子供なんだから」
隆子がすかさず相槌を打った。
「そう言えば京ちゃんと山野先輩は同じ中学だったんですよね」
「うん、あと西川君も」
「だな。へへっけどさぁ~、あの頃に比べたら山野は随分可愛くなったよな~」
隆子が傍にいると言うのに、京一郎は心結を舐めるように見つめながら鼻の下を伸ばしていた。
「そ、そう?」
急に褒められ、戸惑いながら赤面する心結。
恥ずかしくて思わず下を向いた。
そんな二人の様子を、隣で拓哉が不服そうに見つめていた。
「ほら、思い出話はそれくらいにして食おうぜ」
拓哉が鋭い視線を京一郎に送ったため、心結たちの会話はそれ以上続くことはなかった。
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