衝撃 *

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翌日の朝── 昨日の心結はやっぱ変だったな。 なんか上手くはぐらかされたような・・・。 けど、俺はあの時間違いなく心結に告白しようとしていた。 もし告白していたら、俺たちは今頃どうなっていただろう。 そんなことを振り返りながら、拓哉は自宅玄関のドアを開けた。 拓哉の頭上には冬の青空が広がっていた。 その青い空を割くように、一筋の飛行機雲がどこまでも伸びていた。 今日はいいことがありそうだな。 ニヤリと笑う拓哉の足取りは軽い。 しかし残念なことに、拓哉の予感は当たることはなかった。 その日の放課後、図書室の帰り── それはとうとう起ってしまった。
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