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「すぐに私のケータイだって分かったんでしょ?だったら昨日学校で返してくれたっていいじゃん!」
心結は思い付くままを、拓哉に向かって言い放った。
「それは悪かったと思ってる。でもなかなか言い出せなくてさぁ」
拓哉はそう言うと、俯いたまま黙り込んでしまった。
あれれれっ?草壁君急に黙りこんじゃったよ。
少し言い過ぎちゃったのかなぁ?
そうよね、今更そんなことを言ったって遅いよね。
それより、草壁君の心情を逆なでして携帯電話を取り返せなくなる方が面倒臭そう。
そう思った心結は、掌を返したように拓哉に微笑みかけた。
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