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「う、うん・・・」
しっかりものの依理子の言うことを聞いていれば間違いないことは心結もよく知っていた。
今にも泣きそうな顔で、肩をがっくりと落としながら、心結は前に向き直った。
心結にとって携帯はなくてはならない命の次に大事なモノ。
そんな大事なモノを無くした結衣は、授業などそっちのけで、今からでも探しに行きたい衝動をおさえることは難しかった。
あーあ、早く授業が終わらないかなー。
ケータイ様!早く私の元に戻ってきて!
一刻も早く私を安心させて!
と、心結は授業もうわの空で、ケータイ電話のことばかり考えていた。
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