契約

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「ここが人目につくかどうかは山野が一番よく知ってんじゃないの?だってここでケータイ落としたんだろ?それってよくここに来てたってことなんじゃねぇの?」 拓哉の吐き捨てるような言いまわしに、心結は何も言い返せずにいた。 おまけに拓哉の鋭い目つきが心結に突き刺さる。 心結はこの場から逃げ出したい衝動に駆られていた。 「な、なによ・・・・」 ジリジリと詰め寄る拓哉に、心結はまた抱きしめられると思い身を固くした。 次の瞬間、心結に向かって拓哉の手が伸びてきた。 「キャ~~~~!!」 心結は悲鳴を上げ、その場にしゃがみ込んだ。
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