偽彼

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「こうなった以上、俺と山野が本当に付き合っちゃえばいいんだ」 「・・・・・・」 心結は拓哉の言葉が信じられず、目を大きく見開いたまま口をあんぐりと開けていた。 サーーーッと音を立て、血の気が引くのが聞こえた。 まったく何を言い出すのかと思えば・・・。 私と付き合う? なんでそうなるのよ! 草壁君どうしちゃったの? 心結は呆れたように拓哉を見つめた。 が次第に腹立たしさが心結の中に込み上げてきた。 心結は拳にギュッと力を込めると、 「ちょっと!!何言ってんの?こんな時に冗談は止めてよね。それでなくても体調悪いのに!」 心結は感情のまま、拓哉に向かって不満をぶちまけた。
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