交際

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そんな心結に、拓哉は吹き出しそうになるのを必死でこらえて言った。 「だってそうだろ?付き合うってことは彼氏と彼女になるってことだ。って言うか、おまえ何て顔してんだよ。自分の顔、鏡で見てみろよ」 ちょうど図書室の入り口の横に鏡が掛けられていた。 拓哉に言われた通り鏡を覗くとそこには、異様なほどにドギマギして、茹で上がったトマトのように顔を真っ赤にした心結の顔が映っていた。 ぎへぇぇぇ~!! なんて顔してんのよ!! 鏡を見つめる心結を見ながら、必死に口を押える拓哉。 しかしそれも限界が来たのか、思いきり吹き出すと、お腹を抱えて笑い出した。
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