僕の記憶

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それを言うと彼は走って行った。 みんなは追うことはなかった。 未遂だからだと思った。 しかし、違った。 携帯電話だった。 みんなは携帯電話によってこの話を広めた。 噂は一度転がり始めたら速く、そして大きくなった。 次の日には、クラスの全体。 その後、少ししてから部活。 そして、学年全体に話は飛び火した。 彼は誰にも話しかけられなくなった。 実際に見た訳じゃないが彼は相当酷い行為を受けたらしい。 たまにトイレに行くと奥で何か叩きつける音と嫌な笑い声が聞こえる。 しかし、彼は毎日学校には来た。 幾度となくえげつない行為が始まる。 ターゲットは変わらない。 彼の目は 光を 失った。
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